ドル・円は下落、英EU離脱や米中摩擦に不透明感-108円後半

2019年10月16日 Bloomberg

東京外国為替市場のドル・円相場は下落。英国の欧州連合(EU)離脱交渉に依然として不透明感が残ることや、香港情勢をめぐり米中摩擦が悪化する懸念などからリスク回避のドル売り・円買いがやや優勢となっている。

市場関係者の見方

外為どっとコム総研の神田卓也調査部長

中国が米国の香港法案成立なら報復すると示唆したことや、英EU離脱の前向きな兆候を受けたポンドの上昇が緩んできていることがポンド・円を通じてドル・円の重しに
ドル・円は、200日移動平均線という節目を前に個人投資家も買い持ちであれば利益確定売り、または新規の売りが出てきやすいところになっている

ドイツ証券外国為替営業部の小川和宏ディレクター

英EU離脱問題は正念場を迎えており、米中交渉も11月のアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議で妥結するか予断を許さない中、上値を追えるかは微妙
ドル・円の取引レンジは106ー108円から108ー110円に変わりつつあるが、はっきり変わるには米中通商問題と英EU離脱問題の安定的な解消が最低条件になるだろう

背景
・中国、米議会が香港人権法案可決なら報復と示唆
・米下院、香港人権法案を可決-香港民主派を後押し
・EU離脱合意、北アイルランドDUP支持不可欠-なお隔たりか
・英とEU、離脱協定草案での合意に近づく-ポンド上昇
・日経平均株価は米企業の好決算や中国株の上昇を背景に前日比1.5%高で午前の取引を終了

IMF19年世界成長3%に下げ、10年ぶり低調-日本20年0.5%に上げ

2019年10月15日 Bloomberg

国際通貨基金(IMF)は15日公表した最新の世界経済見通し(WEO)で、2019年の世界経済成長率予想を5回連続で引き下げた。貿易摩擦で経済成長が損なわれる中で、世界の主要国・地域で広く景気が減速していると指摘した。

日本については今年の成長率予想を0.9%に据え置く一方、来年は7月時点の0.4%から0.5%に上方修正した。

IMFの最新見通しによると、19年の世界経済成長率は3%と、7月時点の予測の3.2%を下回る見込み。20年の予想も3.4%と7月時点(3.5%)から下方修正した。見通し通りになれば、今年は世界経済が縮小した09年以降で最も低い伸びとなる。IMFは米国と欧州、中国、インドの予想成長率を引き下げた。

IMFのチーフエコノミスト、ギータ・ゴピナート氏は報告書で、「減速の同時発生と不確かな回復に伴い、グローバルな見通しはなお不安定だ。政策ミスの余地はなく、政策担当者が貿易摩擦と地政学的緊張の緩和で協調することが急務だ」と主張した。

る」と分析した。

IMFのエコノミストらは米国の19年成長率予想を0.2ポイント引き下げ2.4%とする一方、20年については0.2ポイント引き上げ2.1%とした。

ユーロ圏の成長率見通しは、今年が1.2%、来年は1.4%にそれぞれ引き下げた。ドイツとフランス、イタリア、スペインは今年と来年の予想がいずれも下方修正された。英国の今年の成長率見通しも1.2%に引き下げ。中国の成長率予想は今年が6.1%、来年は5.8%に下向き修正された。

正午のドルは108円後半、クロス円の下落に連れ安

[東京 16日 ロイター] – 正午のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時時点に比べ、ドル安/円高の108.68円付近。前日大幅高となった英ポンド/円やユーロ/円などがこの日は反落に転じたことで、ドル/円も足を引っ張られ、仲値公示を挟んで2回、108.60円の安値をつけた。

英ポンド/円は早朝の高値139.19円から138.42円まで下落し、ユーロ/円は朝方の高値120.13円から119.73円まで下落した。

前日の欧州時間には、ヤマ場を迎えている英国の欧州連合(EU)離脱を巡る協議で、新たな離脱協定文書の合意が近づいているとの期待を背景に、英ポンド/円が約3円上昇した。

この日は人民元の下落も目立った。

オンショア人民元CNY=CFXSは午前11時前に1ドル=7.1010元まで下落し、3営業日ぶりに7.1元に乗せた。人民元は14日に7.0494元と約1カ月ぶりの高値をつけたばかりだった。