ハイローで重要なのは、トレンドの強さです。
年末から昨日、今日にかけ、かなり強いトレンドで大きく動いている為、FXトレーダーにとっては、難しい状況ではないでしょうか。
今日はトレンドの強さとハイローの攻略法についての考察してみました。
[東京 10日 ロイター]
– 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の午後5時時点から小幅安の107円後半。一時107.82円まで売られ、4日以来約1週間ぶりの安値をつけた。
市場では、中国人民元やユーロに買いが集まっている反面、ドルが売られやすくなっているとの指摘が出ていた。
ドルは朝方の108円前半から、午後には107円後半までじり安。日経平均が300円超の下げとなる中、前日海外から続くドル安の流れも変わらず、上値の重い展開が続いた。
ドル下落の一因として話題になっているのが、中国人民元の上昇。元はきょうの取引で6.7元台まで買われ、昨年8月以来5カ月ぶりドル安/元高水準をつけた。
市場では「今週に入り、中銀が設定する基準値は元高方向へ振れることが多い。米中協議が落ち着き、中国の経済や市場が底打ちする展開を見込み始めているようだ」(邦銀)との声が出ていた。
前日海外で1.15ドル台を久々に上抜けたユーロも堅調。1.1570ドルと昨年10月17日以来3カ月ぶり高値をつけ、ドル安地合いを強める一因となった。最近の高値を上抜けたことで、テクニカル面を重視するファンド勢などが参戦しているという。
ハイローの場合、トレンドが強くなると、順張りで簡単に勝てそうですが、そう簡単ではないことは皆さんご存知の通り。
強いトレンドの背景には、市場の8割を占めるといわれる、AIによる自動売買の影響が大きいそうですが、いくらトレンドが強くても、必ず反発する場面があります。
FXで長期取引を行っている場合は、ロスカットの心配がありますが、ハイローでは、締め切り時間に上なのか下なのか、その瞬間がすべてです。
その簡単ではない良い例が、
度々トレーダー間で議論される事がある、マーチンゲール法。
ハイロー攻略の必勝法として失敗した方も多いのではないでしょうか?
具体例をあげますと、
初期投資額を決めてベットする。
⇒ $1で勝ちたいなら、最初のベット額は$1です。
勝負に負けたら、次回の賭け金を前回の2倍に増やしていきます。
⇒ ゲーム進行毎に初期投資額の「2倍→4倍→8倍→16倍→32倍→64倍→128倍」と増やしていきます。
勝負に勝ったら最初の投資額に戻します。
実にシンプルなやり方で初心者でも実践できる方法です。
ゲーム回数 | 賭け金($) | 勝ち負け | 残高利益 |
---|---|---|---|
1回目 | 1 | 負け | -1 |
2回目 | 2 | 負け | -3 |
3回目 | 4 | 負け | -7 |
4回目 | 8 | 負け | -15 |
5回目 | 16 | 負け | -31 |
6回目 | 32 | 負け | -63 |
7回目 | 64 | 負け | -127 |
8回目 | 128 | 勝ち | +1 |
マーチンゲール法は、負け続けた時に賭け金がどんどん増え続けます。
しかも、初回賭け金が大きければ大きいほど増え方も急速に膨らみます。
マーチンゲール法が必勝法となるためには、底なしの資金が必要となり、何回目で勝ったとしても、利益は1回目で勝った時と同じです。
つまり、勝つまで止めない、という強いメンタルと資金力と多大なリスクと引き換えに、わずかな利益を獲得する手法です。
ここで、ここ数日の強い円高トレンドで、どれだけ、マーチンゲール法でのリスクが高かったのか、自作のMT4インジケーターで集計してみました。
今回は、マーチンゲールでのベットタイミングは、ボリンジャーバンドで+2σを超えて、反発するか、-2σを下回って、反発するか、の逆張りでの勝率を想定してみたものです。
※バンドウォークとは、
ボリンジャーバンドの2σラインを超えても、反発せず、そのままトレンドが続いている状態です。
つまり、逆張りした場合、負ける確率、順張りだと勝てる確率、ということになります。
データを見ると、ここ1、2か月で、バンドウォークの最大値が9回となってます。マーチンゲールだとこの瞬間に破産してますね。
だからといって、順張りだったら勝てているのかというと、バンドウォーク1回、つまり即、反発した回数も、47.9%と約半分になります。
結局、順張りでも逆張りでも、トータルの確率では、あまり変わりません。
しかし、マーチンゲール法を使っていた場合、どこまで我慢できるか、で損失が大きく変わってきます。利益は少ないのにベット金額だけが増え続けていくのです。
100円でスタートしたとすると、9回負け続けて、次にかけるお金は51200円です。51200円もかけているのに、勝った場合の実質的な利益が100円なのです。
勝率50%の丁半ばくちだと、10連敗する確率は約0.1%しかありません。もし、2000回、3000回すれば、たぶん1度は10連敗してしまいます。
1000回、100円ずつ勝ったとして、10万円。1001回目に10連敗したらマイナス50万円なのです。
底なしの資金がない場合以外は必勝法とはなりえません。
結論。
やるためには莫大な資本が必要なのに、莫大な資本がある人がやるには効率が悪すぎる。
ハイローにおいては、トレンドに関係なく、マーチンゲールは通用しないということですね。
しかし、トレンドが強い場合、チャートを注意深く見ていれば、反発するタイミングを避け、締め切りの瞬間に、順張りで勝てるタイミングがあることが分かります。
チャートを注意深く見るのと同時に、デモ取引で実験することの意味がここにあるのです。