ドル円は110円割れでなく109円割れへ

引き続き米国の政治動向によりドルが下落しました。

トランプ大統領がパウエルFRB議長解任の意向を示しているとの一部報道や、米政府機関の一部閉鎖が長引く恐れがあるとの懸念からNYダウが653ドル安で引けるなど、大幅に下落しています。

ドル円については、一連の流れを受け一時110.273円まで下値を模索し、本日の東京時間では前日の安値を更新しています。

トランプ大統領がTweetした内容としては、

「経済が抱える唯一の問題がFRB」、「FRBは市場感覚がない。貿易戦争や強いドル、壁を巡る政府機関閉鎖について理解していない」

などとFRBを名指しで批判していることもあり、問題の長期化が懸念されています。

また、米連邦政府の暫定予算は22日に失効しており、一部の政府機関が閉鎖状態になっています。

27日に改めて協議される予定ですが、メキシコ国境の壁建設予算をめぐる米与野党の隔たりは大きく、年明け以降も閉鎖が継続する公算が大きくなっています。

年明け以降も継続するようであれば、年末年始のボラティリティの低い市場ということもあり、ドル円はさらに下値を拡大する可能性がありそうです。

また、ムニューシン米財務長官が米銀大手6行のトップに電話を行い、各行の流動性状況を確認したと、自らTwitterで明らかにしたことも、ドル売りをサポートしたものと考えられます。

財務長官が銀行との緊急ヒアリングを行うということは、自ら金融市場の混乱を認めているようなものです。

本日は、東京時間しかオープンしない非常に流動の低いマーケットですが、110円割れを目指す動きになりそうです。

◆今後の見通し

政府機関閉鎖の背景にあるトランプ大統領のメキシコ国境の壁建設費用の盛り込み、これについては引き続き解決に向けて歩み寄りは見られていません。

27日に上下院で採決が行われるのではないかと言われていますが、現状を踏まえると年越えはほぼ間違いないでしょう。

一番新しいところだと、2018/1/20~22日、2018/2/9日に政府機関閉鎖は行われていますが、この期間は総じてドル売りに傾斜しています。

また、政府機関閉鎖後の特徴としては、ネガティブなヘッドラインが出やすいということもあるのでしょうが、ドル売りが継続する傾向が強いです。

2013/10/1~16日の期間を超えるような閉鎖となれば、さらなるドル売りになることは必至でしょう。

そうなると、ドル円は110円割れではなく109円割れを目指す動きになりそうです。

◆ドル売りよりも意識されているリスク回避の動き

1.1440ドルのユーロドルショート、ドル売りの流れが強く、本来であれば上昇に向かってもおかしくないのですが、それ以上にリスク回避の動きが意識されており、1.1400ドル付近まで下値を拡大しています。

流動性を考えると、利食いも検討してもいいのですが、本日はほぼマーケットがないこともあり、一旦様子見です。利食いは1.1320ドル、損切りは1.1500ドル上抜けに変更はありません。

◆海外時間からの流れ

トランプ大統領がつなぎ予算案に署名しないことから始まった米国発の金融混乱ですが、政府機関閉鎖は長期化が懸念され、FRBへの名指しの批判によりマーケットはリスク回避一辺倒の動きになっています。

今回の混乱要因は、ほぼトランプ大統領一人であることもあり、問題の早期解決を望むにはあまりにも難しい地合いにになっています。